日立セミナーが開催されました (講師:宮城大学教授 西川正純 先生)

梅雨の貴重な晴れ間となった爽やかな6月15日(日)、太平洋と日立市内を一望できる高台にある茨城県日立市の「ホリゾンかみね」にて「Q・O・L(生活の質)向上への機能性素材について」と題し宮城大学食産業学部教授の西川正純先生をお迎えして講演会が開催されました。

ロコモティブシンドロームって、なに?

 

筋肉・関節・骨などの運動器官の障害によって日常生活で人や道具の助けを必要とする状態のこと。

筋力低下・関節痛・骨粗しょう症など運動機能が低下すると日常生活に支障がでてきて、その兆候は、なんと40代から始まるといいます。

ロコモティブシンドローム

~「関節疾患」が介護支援が必要となる一番の原因である~

 

  • 65才以上の男女において圧倒的に女性に多い
  • 年々患者数が増加している
  • 関節症の原因は使いすぎにより軟骨が擦り減っていくので機能性食品等で維持していく必要がある

コンドロイチン硫酸とグルコサミンの役割と効果について

コンドロイチン硫酸は関節軟骨に原料補給すると共に、炎症時に軟骨細胞・滑膜細胞に作用して軟骨破壊を抑制します。コンドロイチン硫酸には、A(牛・豚)・C(サメ軟骨)があり某有名タレントのCMの商品はAで、サメ軟骨に多いCと比較するとCの方に優位性が認められています。

グルコサミンはコンドロイチンの原料となり軟骨ができていきます。

・グルコサミンの軟骨損傷に対する治癒作用

ラットの実験においてグルコサミンによる損傷部位の改善は明らかである。

 

・グルコサミンとコンドロイチン硫酸の併用効果

グルコサミンとコンドロイチン硫酸を併用する事で、肺がん発生・大腸がん発生リスクが減っている。

 

・不定愁訴患者へコンドロイチン硫酸摂取により80%程度が軽減

頭痛・めまい・ふらつき・肩こり・腰痛・倦怠感・不眠などの症状を持つが、検査によって病気とは認められ
ない状態で、自律神経失調症ともいう。

 

・免疫機能調節作用

Th1/TH2バランスが崩れ、花粉症等のアレルギー症状が発生する。コンドロイチン硫酸摂取によりTh1/Th2のバランスを改善し1型アレルギーを緩和させる働きがある。

 

・潰瘍性大腸炎への効果

ストレスによって発症すると言われているが原因不明の難病指定の疾患で、下痢・腹痛・発熱・粘液便を繰り返す。コンドロイチン硫酸の摂取により炎症の改善がされている。

 

・皮膚の老化防止

コンドロイチン硫酸の摂取により真皮層の成分であるコラーゲン層が厚くなる。

 

・コラーゲンの生成にはビタミンCが不可欠

ビタミンCは抗壊血病因子として発見され、欠乏すると血管や関節が弱くなり倦怠感・食欲不振・皮下出血・歯ぐきの出血などの壊血病の症状が現れる。結合組織や骨組織の形成、特にコラーゲンの生成には必要な成分である。

 

魚介類を食べると長生きする!

 

さすが海産物由来素材研究の第一人者の説明でした。

肉食のデンマーク人より魚を多く摂取しているイヌエット人には心疾患・脳卒中が少なく長いきだそうです。

 DHAの働き

  • 生活習慣病(高脂血症・高血圧・糖尿病・メタボリックシンドローム)対策に役立つ
  • 魚油(DHA・EPA)は骨も強くする

コーヒーブレイク ~ 第一弾~

赤色優位説

 

当日は四年に一度のワールドカップサッカー、日本×コートジボワール戦が午前中にありました。それに合わせてユニフォームの色による「赤色優位性」の話しでした。

日本のユニフォームについて

「以前は青だったが、四年前から胸に赤いラインを入れて実力発揮となった。残念ながら初戦は「惨敗」という結果だった。今回のユニフォームには胸の赤いラインが無いせいか…先生は声が小さくなった。しかし背中と袖口に赤いラインが入っているので次回のギリシャ戦では力を発揮できるであろう!!」

とエールを送っていました。

コーヒーブレイク ~ 第二弾~

クイズ:茨城県の全国1位の特産品は?

 



みんな思いつく物を次々と答えたが…意外な物が多く驚きました。このコーヒーブレイクにより会場は和やかな、楽しい雰囲気に包まれました。多忙な先生が茨城の事を調べて講演会を盛り上げて頂いた優しさに感動しました。

まとめ

ロコモティブシンドローム対策として、コンドロイチン硫酸・グルコサミンの摂取で関節痛を改善し、ビタミンCの摂取でコラーゲン生成をして老化防止、DHA・EPAで骨強化・生活習慣の予防をして、これから歳を重ねても元気に動き回れるQ・O・L向上で健康寿命を伸ばしていきたいと思いました。

また、個人健康相談では、自分が飲んでいる物の良さを再確認でき、的確なアドバイスを頂けたと感謝の声が数多くあった事も報告致します。

(文:芳賀 陽子)