先日開催された、新春恒例の新年特別講演会『免疫と健康~QOL向上への機能性素材の役割について』の特別レポート、第二回です。
特別レポート 2014新年特別講演 『免疫と健康~QOL向上への機能性素材の役割について』
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西川 正純 先生
宮城大学教授
「やはり西川先生のコーヒーブレイクは面白い!」
あの「あまちゃん」の血液型分析が登場しました。
天野アキ役の能年玲奈と薬師丸ひろ子は、血液型がA型。そしてこの2人を取り巻く共演陣の小泉今日子、宮本信子、古田新太、橋本愛がO型。すなわち天然を漂わせるA型の2人をO型の俳優達が助けたので大ヒットしたという、「あまちゃん」血液型論でした。
「血液型と冠動脈疾患の関係」
このような話題がコーヒーブレイクに出てきてしまう西川先生に、脱帽、拍手です。
米国看護師健康調査(NHS)に参加した6万人強の女性、および米国医療従事者追跡調査(HPFS)に参加した1万7千人強のデータを収集して、30~75歳の被験者を20年以上追跡して得たデータです。
O型の人の疾病リスクを1とした時、A型の人は5%、B型の人は11%、AB型の人は23%リスクが高いという結果が出ました。血液型の違いによる疾病リスクの違いは、思いのほか大きいですね。
「QOL低下代表のロコモティブシンドローム対策」
ロコモティブシンドロームとは、筋肉、関節、骨などの運動器官の障害によって、日常生活で人や道具の助けが必要な状態(要介護支援)、またはその一歩手前を言います。要介護支援者の中で関節症の患者は、中高年の女性が多くなっています。関節症の予防や骨強化に役立つ機能性素材は、サメ軟骨抽出のコンドロイチン硫酸、グルコサミン、カルシウム、ビタミンDなどがあります。
アメリカのHIHが実施した1583名を対象に6ヶ月間の臨床試験の結果、関節炎に対して薬よりもコンドロイチン硫酸とグルコサミンを併用した人達の方が、効果を感じた人が多いというデータがあります。
「QOLを向上し、健康寿命を延ばそう!」
コンドロイチン硫酸とグルコサミンで関節痛を改善し、DPA・EPAで骨を強くすることにより、生活習慣病を予防しましょう。
これによりQOLを向上し、健康寿命を延ばしましょう。
林 修 先生
女子栄養大学教授
身体を守っている免疫の種類等の説明から始まり、セカンド・ブレインとも言われている腸管免疫の重要性が説明されました。
その後、先生のご専門であるスピルリナの説明となります。
「スーパー・フード スピルリナ」
スピルリナは誕生以来35億年にわたって、生息を続けています。食用としての歴史は古く、メキシコ・アステカ文明(14~16世紀)の頃からと言われています。そして、今またスーパー・フードとして注目されています。
スピルリナは高タンパク質を含有し、高いアミノ酸価を示しています。卵白・大豆のアミノ酸価は100ですがスピルリナは86であり、牛肉に近いアミノ酸価を持っています。
「スピルリナの働き」
免疫細胞のマクロファージ・NK細胞・ヘルパーT細胞等を活性化して、幹細胞を増殖させ、造血系を促進させます。この結果、がん細胞を破壊し、ウイルス感染細胞を障害し、病原体を駆除します。
このスピルリナの働きを利用して、健やかな生活を心がけて、QOLの向上を目指しましょう。
(文:滝川 彰)
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