裾野セミナーが開催されました (講師:東邦大学薬学部 柳川教授)

 去る11月4日、静岡県裾野市の裾野文化センターにて、「貴方の身体は冷えていませんか?」をタイトルにした、東邦大学薬学部 柳川教授による「免疫と健康」講演会が行われました。

冷えの原因

 冷えには、「心の冷え」と、「体の冷え」のふたつがあると考えられます。そして、その冷えの原因には、心のストレス、体のストレス、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足などがあります。

  心のストレスにより体の免疫力が低下することで「ガン」になるということが、常識のように言われるようになりました。そして、ストレスは女性ホルモンの分 泌に大切な自律神経の働きを乱すことも知られています。心のストレスは、生活の乱れを生み、食生活を乱し、運動不足や睡眠不足も招きやすくなります。また その結果、体調不良や病気になります。

 体のストレスは、体を動かし過ぎたり、逆に動かさなくし過ぎたりすると発生してきます。これは、仕事のし過ぎや体を休ませ過ぎると出てくるものだそうです。

 


冷えをコントロールするのも自律神経

 体温コントロールは自律神経が関わっていて、交感神経は心身を緊張させ、主に昼間の緊張状態から血管は収縮し、それによって血流が悪くなり、体温が下がります。

 逆に副交感神経は心をリラックスさせ、血管は拡張し、それにより血流が改善、体温も上がります。

医学的冷えの概念

 冷えは東洋医学の概念であり、西洋医学では医学的にとらえていません。東洋医学はバランスというものを重視します。「陰と陽」「虚と実」「表と裏」「熱と寒」一方に偏らせないことが重要で、身体の本質的な力を補うことを医学の基礎としています。悪寒がすると、温める薬を処方します。一方西洋医学は対処療法として解熱剤を処方します。薬は体を冷し、また副作用があるので、飲んでも一種類くらい、できれば飲まない方が良いのです。

 身体が冷えるということは、死に一歩一歩近づくということを意味しています。

貴方の身体に対しての薬の副作用は、貴方が主治医です

 副作用は身体が拒否をしている現れです。早く察知して除去してあげることが必要なのです。それには、普段から症状があると特に見つかりにくい状態ですの で、自分をよく観察することをお勧めします。化学物質である薬の作用はすべてのヒトで違った結果となります。ですから医師がそのすべてを見抜いてくれると は思わないで、身体の変化をすべて話すことが重要になります。

冷えは免疫力低下へ繋がる、だから免疫力をアップさせよう

 「笑い」ましょう。「笑い」はNK活性から即効性があり副作用がありません。

 そして多糖類の「βグルカン」はNK活性を促進させます。その代表が「LEM」です。NK細胞が元気だと「ガン」にはなしません。また適度な運動を併用しながらNK細胞を活性化しましょう。逆に激しい運動はNK活性を下げますので注意が必要です。

 また「質のよい睡眠」を心がけましょう。「快眠」「熟睡」が免疫力を維持します。睡眠中に心身は回復する力を発揮するのです。

 

(文:山田利身)

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